2020/11/10

シオノギファーマ株式会社と日本ウォーターズ株式会社による
ニトロソアミン類分析に関する協業について

 シオノギファーマ株式会社(本社:大阪府摂津市 代表取締役社長 久米 龍一)と日本ウォーターズ株式会社 (本社:東京都品川区 代表取締役社長 三宅 武則)は、医薬品の原薬・製剤中のニトロソアミン類について、試験法の開発から実測値測定に関するサービスを協力して進めることとなりましたので、お知らせいたします。

 

 ニトロソアミン類が医薬品の原薬・製剤中に検出され、製品回収に至る事例が世界各国で発生しており、品質面でのリスク管理が大きな課題となっています。

 FDA1、EMA2、厚生労働省、等の各国当局は、ニトロソアミン類の基準値を設定し、製造販売承認保持者に原薬・製剤中のニトロソアミン類の混入の可能性についてリスク評価を行い、リスクが否定できない場合には試験を実施することを求めています。EMAは基準の更なる厳格化を求め、2021年4月にサルタン系原薬中のニトロソアミン類の基準値を0.03ppm未満とするEP3の改訂を予定しています。また、FDAのGuidance for Industryにおいては定量限界が0.03ppm以下の試験法を用いるべきと記載されています。

 

 シオノギファーマ株式会社は、原薬および製剤中におけるニトロソアミン類に対し、リスク評価および試験法設定、分析法バリデーション、実測値取得までトータルにサポートする事業を展開しています。

 一方、日本ウォーターズ株式会社は、クロマトグラフィー、質量分析法などの分析科学技術の専門分野において世界をリードする企業です。

 今後、ニトロソアミン類の規制はさらに拡大かつ厳格化されることが予想されますが、両社の知見、および技術を結集する事で、その分析に必要とされる高感度で頑健な分析方法の開発を加速してまいります。シオノギファーマ株式会社と日本ウォーターズ株式会社は、革新的な技術開発への挑戦により、より付加価値の高いソリューションサービスの提供を実現し、患者さま・お客さまのために安全な医薬品を提供し、医薬品開発の効率化やSDGs4達成に貢献してまいります。

 

<参考>

シオノギファーマ株式会社について

シオノギファーマ株式会社はお客さまから信頼される「技術開発型モノづくり企業」となることをミッションとして掲げ、2019年4月1日より事業を開始しました。原薬の製造法開発および製剤処方開発から商用生産に加え、分析法開発や医薬エンジニアリング技術による設備設計サポートなどを含めた「フルレンジサービス」を提供できる体制を整えています。

 

日本ウォーターズ株式会社について

1958年の設立以来、ウォーターズコーポレーションは、クロマトグラフィー、質量分析法、熱分析法などの互いに関連した分野におけるイノベーションにより、生命、材料および食品科学などの分野で役目を果たしています。世界中で約 7,000 名の従業員を擁するウォーターズは、15 の製造施設を含む 35カ国に支社を構え、100 を超える国々で製品を販売しており、世界中の10 万もの数に及ぶラボで研究を行う多くの科学者たちを支援しています。

 

1 FDA:Food and Drug Administration(アメリカ食品医薬品局)

2 EMA:European Medicines Agency(欧州医薬品庁)

3 EP:European Pharmacopoeia(欧州薬局方)

4 SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)

 

 

【お問い合せ先】

シオノギファーマ株式会社 製造ビジネス企画

TEL:06-6381-7402 FAX:06-6381-5960

 

日本ウォーターズ株式会社 マーケティング本部マーケティングコミュニケーション

TEL:0120-800-299