2021/09/28

高薬理活性固形製剤の製造設備について
~ 摂津工場の高薬理活性固形製剤棟のご紹介 ~

2021年10月より稼働しております

 少量で人体に強い薬効を与えるものを高薬理活性物質といいますが、医薬品はこのような高薬理活性物質が増加しています。近年、作業者保護、環境負荷への配慮、交叉汚染抑止が重要視され、このような物質を安全に製造できる設備が求められています。

 シオノギファーマ株式会社(以下、シオノギファーマ)は、大阪府摂津市の工場に治験薬製造も可能な商用設備として、高薬理活性固形製剤棟を竣工しました。この固形製剤棟は下表のとおり、現在稼働している治験薬固形製剤棟より高度な封じ込めに対応します。

 

 高薬理活性固形製剤棟には、まず秤量、混合、造粒加工、打錠、コーティングを1ライン設置し、将来カプセル剤などの製造にも対応できるスペースを確保しています。当初実装する製造スケールは下表のとおり、1ロットあたり15~30kgとなっており、現在稼働している治験薬固形製剤棟と合わせて、小スケールから中量スケールまで対応できるようになりました。また、治験薬固形製剤棟は日米欧3極、PIC/S GMPに対応しており、高薬理活性固形製剤棟も対応します。さらに、開発段階の試作が可能な少量(0.03~0.6kg)のオールインワンタイプアイソレータを構築します(2022年1月稼働予定)。

●高薬理活性薬物に対応した固形製剤棟

 

1ロットあたりの

製造スケール

封じ込めレベル

(OEL※1)

治験薬固形製剤棟

1~30kg

0.1~10μg/m3に対応可能

高薬理活性固形製剤棟

0.03~0.6kg

15~30kg

0.1~10μg/m3に対応可能

※1 Occupational Exposure Limit:作業者曝露許容限界

 

 

外観や主要機器は以下のとおりです。

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●摂津工場 高薬理活性固形製剤棟の主要機器

部屋

設備・仕様

製造スケール

原薬秤量室

秤量用アイソレータ

秤量室

粉塵除去装置

造粒加工室

高速攪拌造粒装置+フレキシブルアイソレータ

15±5kg

湿式 / 乾式整粒機

流動層乾燥機

混合室

コンテナブレンダ 50L or 100L

15±5kg or

30±10kg

打錠室

打錠機 (45本)

錠剤測定機(アイソレータ) / 除粉機 / 金属検知器

30±10kg

コーティング室

コーティング機

30±10kg

小型造粒加工室

オールインワンタイプアイソレータ(2022年1月稼働予定) /

攪拌造粒機 / 流動層造粒機 / 整粒機 / 混合機 / 手動式打錠機 /

コーティング機 / 乾式造粒機

0.03kg~0.6kg

高薬理活性受託サービス(One Stop Solution)

 

 シオノギファーマグループでは徳島工場に高薬理活性原薬製造棟を、ナガセ医薬品伊丹工場に高薬理活性注射棟を既に保有しておりますので、摂津工場の高薬理活性固形製剤棟が完成により、抗がん剤などを含めた高薬理活性物質を、原薬から製剤(固形製剤および注射剤)まで、フルレンジで一気通貫に製造できるようになり、お客様の幅広いニーズに対応することが可能となりました。

 また、コンテインメント設備の性能評価として、測定方法、サンプリングポイント、分析はISPE(国際製薬技術協会)から発出されているガイドラインのAPCPPE※2(旧SMEPAC)に基づき、模擬粉(ラクトース)を用いたコンテインメント設備における1次バリアの性能評価を実施しています。また、実粉に対しては交叉汚染防止や環境保護の観点から2次バリア外や排気系統も対象を広げて粉塵飛散モニタリングを実施しています。

※2 APCPPE:Assessing the Particulate Containment Performance of Pharmaceutical Equipment

 

 

 シオノギファーマは、お客様から信頼される 「技術開発型モノづくり企業(CDMO※3)」 となることをミッションとして掲げ、2019年4月1日より事業を開始しました。原薬の製造法開発および製剤処方開発から商用生産に加え、分析法開発や医薬エンジニアリング技術による設備設計サポートなどを含めた 「フルレンジサービス」 をワンストップでご提供できる体制を整えております。お客様のご要望に応じた受託サービスやソリューションサービスの提供を行っていますのでお気軽にご相談ください。

※3:CDMO:Contract Development Manufacturing Organization