2021/08/17

シオノギファーマのリスクマネジメントのご紹介

 「医薬品の生産」にはいたるところにリスクがあります。昨今の甚大化している自然災害による設備損壊や、感染症によるパンデミックはもちろん、GxP等の法規制への不遵守・データ偽装、設備や作業の不備による環境汚染、従業員の健康被害など、想定されるリスクは非常に多く、また幅広く存在します。さらに、お客様の大事な情報の脅威となるサイバーテロもリスクの一つとして想定されます。シオノギファーマ株式会社(以下、シオノギファーマ)では、このようなリスクに対応する取り組みを行い、お客様に安心して委託いただける体制を整えております。

 シオノギファーマでは2021年1月に落氷により屋外設置の有機溶媒タンクにおいて開閉レバーが半開し、ジクロロメタンが工場内に漏洩する、という事故を起こしました。その後の初期対応、継続的な回収作業、工場敷地外への排水経路の変更等により、工場敷地外へのジクロロメタンの漏出は認められておりませんが、今後も引き続きモニタリング等の作業を実施し、万が一の環境リスクに備えてまいります。私たちはこのような事故を二度と繰り返さないため、予めリスクを想定して抑止する活動を行い、未然にリスクを防止していきたいと考えています。

CSR_BCP_ESG

シオノギファーマのERM体制(Enterprise Risk Management体制

 シオノギファーマでは2021年4月に全社的リスクマネジメント体制(以下、ERM体制)を構築し、従業員の安全に関するリスクや企業価値毀損のリスクを抑止することを目的とした取り組みを開始いたしました。すなわち、リスクマネジメントを拠点ごと/組織ごとで取り組むのではなく、全社で戦略的にリスクを統合し、見える化することによって、抜け漏れが無く効率的にリスク抑止に取り組む、という活動です。テーマごとに予測リスクと顕在化リスクの両面から管理する計画を策定し、定期的に報告を挙げ、執行役員以上の責任役員が各テーマに責任を持って進捗させる、という仕組みを構築しています。

 2021年度はERM体制の重要テーマとして「コンプライアンス」、「法令遵守体制整備」、「情報セキュリティ」、「EHSマネジメント」、「GMP関連issue」等のテーマを設定しました。これらはシオノギファーマにおけるリスクの先読みによって選定されたものです。上記で挙げたジクロロメタンの漏洩対応も、顕在化したリスクとしてこのERM体制のなかで進捗を管理してまいります。

 この活動の成果として、どこにリスクがあるかが全社横断的に可視化され、優先順位をつけてリスク抑止の活動を行っていくことが可能になりました。今年度は特に、設備の適正化等に集中的に投資することを考えており、自然災害リスクを低減するとともに老朽化した設備を最新モデルに刷新していきます。

シオノギファーマのコンプライアンス活動とQuality Culture

 シオノギファーマは、患者様やお客様の利益のため、品質重視の風土およびマインドを非常に大切にしています。ここで言う「品質」とは、製品のQualityだけでなく、技術開発や経理財務など、あらゆる企業活動を行ううえでの「業務のQuality」や「行動のQuality」を包含しています。私たちはコンプライアンス意識を高める活動を行ううえで、Quality Cultureを醸成することが最重要課題と考えており、今年度は経営層、マネジメント層を含む全ての従業員が共通の価値観として認識するよう取り組む予定です。すなわち、教育やコミュニケーションイベントに力を入れ、あらためて周囲の業務手順を見直し、疑いを持たずに長年行ってきたことでも疑義を持ったら声を上げる「Speak Up」を奨励します。これに連動する形で内部通報窓口を整備し、シオノギファーマ、塩野義製薬、社外の弁護士事務所の3カ所いずれにでも通報できる仕組みとし、全社員に加えて派遣社員など非正規社員にも教育を行い周知しております。

コロナ禍における医薬品の継続供給

 2020年~2021年は世界中の全ての人々、企業が大きな感染症リスクにさらされることになりました。私たちは医薬品製造企業として、患者さまに必要な医薬品の供給を絶対に絶やさない、という不退転の決意を以て臨み、実際に欠品させることなく供給を継続しています。パンデミック下における事業継続(BCP=Business Continuity Plan)の成功の裏には、まず従業員を感染から守るために通勤ルートの変更(車通勤への変更)や食堂のアクリル板設置等、あらゆる施策を行ったことが挙げられます。さらには海外原材料の早期購入やリスクのある品目について生産計画を前倒しするなど安全在庫を積み増しするなどの努力により継続供給を達成することができました。これらを下図にまとめました。

 現在もシオノギファーマのBCP事務局ではルールを策定し、従業員のPCR検査結果等の情報を一元的に管理し、保健所への報告や現場の消毒などに対応し、あらゆる事態にスピーディに対応することにより社内の感染拡大を抑止する努力を続けています。この結果、シオノギファーマでは罹患者は出たものの、幸いなことに感染拡大抑止には今のところ完全に成功したと考えています。

 

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 シオノギファーマは、お客様から信頼される 「技術開発型モノづくり企業(CDMO*1)」 となることをミッションとして掲げ、2019年4月1日より事業を開始しました。原薬の製造法開発および製剤処方開発から商用生産に加え、分析法開発や医薬エンジニアリング技術による設備設計サポートなどを含めた 「フルレンジサービス」 をワンストップでご提供できる体制を整えております。

*1 CDMO:Contract Development Manufacturing Organization

 

 

 

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