2020/11/24

高薬理活性固形製剤の製造設備について

~摂津工場の高薬理活性固形製剤棟のご紹介~

  少量で人体に強い薬効を与えるものを高薬理活性物質といいますが、医薬品はこのような高薬理活性物質が増加しています。近年、作業者保護、環境負荷への配慮、交叉汚染抑止が重要視され、このような物質を安全に製造できる設備が求められています。

シオノギファーマ株式会社(以下、シオノギファーマ)は現在、大阪府摂津市の工場に治験薬製造も可能な商用設備として、高薬理活性固形製剤棟を構築中です。この固形製剤棟は下表のとおり、現在稼働している治験薬固形製剤棟より高度な封じ込めに対応する計画です。

 

 高薬理活性固形製剤棟には、まず秤量、混合、造粒加工、打錠、コーティングを1ライン設置し、将来カプセル剤などの製造にも対応できるスペースを確保しています。当初実装する製造スケールは下表のとおり、1ロットあたり15~30kgとなっており、現在稼働している治験薬固形製剤棟と合わせて、小スケールから中量スケールまで対応できるようになります。また、治験薬固形製剤棟は日米欧3極、PIC/S GMPに対応しており、高薬理活性固形製剤棟も対応する計画です。さらに、開発段階の試作が可能な少量(0.03~0.3kg)のオールインワンタイプアイソレータを構築する計画です。

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 完成予定図や主要機器は以下のとおりです。

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高薬理活性受託サービス(One Stop Solution)

 シオノギファーマグループでは徳島工場に高薬理活性原薬製造棟を、ナガセ医薬品伊丹工場に高薬理活性注射棟を既に保有しておりますので、摂津工場の高薬理活性固形製剤棟が完成することにより、抗がん剤などを含めた高薬理活性物質を、原薬から製剤(固形製剤および注射剤)まで、フルレンジで一気通貫に製造できるようになり、お客様の幅広いニーズに対応することが可能となります。

 また、コンテインメント設備の性能評価として、測定方法、サンプリングポイント、分析はISPE(国際製薬技術協会)から発出されているガイドラインのAPCPPE※2(旧SMEPAC)に基づき、模擬粉(ラクトース)を用いたコンテインメント設備における1次バリアの性能評価を実施しています。また、実粉に対しては交叉汚染防止や環境保護の観点から2次バリア外や排気系統も対象を広げて粉塵飛散モニタリングを実施しています。

※2:Assessing the Particulate Containment Performance of Pharmaceutical Equipmentの略

 

〇 高薬理活性原薬棟(シオノギファーマ 徳島工場)のご紹介(News Letter Vol.6)

  https://www.shionogi-ph.co.jp/information/news_letter/2020/10/20201013.html

〇 高薬理活性注射棟(ナガセ医薬品 伊丹工場)のご紹介(News Letter Vol.8)

  https://www.shionogi-ph.co.jp/information/news_letter/2020/11/20201110.html

 

 

 シオノギファーマは、お客様から信頼される 「技術開発型モノづくり企業(CDMO※3)」 となることをミッションとして掲げ、2019年4月1日より事業を開始しました。原薬の製造法開発および製剤処方開発から商用生産に加え、分析法開発や医薬エンジニアリング技術による設備設計サポートなどを含めた 「フルレンジサービス」 をワンストップでご提供できる体制を整えております。お客様のご要望に応じた受託サービスやソリューションサービスの提供を行っていますのでお気軽にご相談ください。

※3:CDMO:Contract Development Manufacturing Organization